最近は、コンパクトで利便性に優れたスマホがあるからと、今まで利用していた家のインターネット回線を、解約してしまったという人もいます。
その一方、スマホを買いに行くと、携帯ショップでは必ずと言っていいほど、自宅のインターネット環境を勧めてきます。「不要なら負担が増えるので出来れば回避したい!」というのは当然ながら、「そもそもスマホがあれば家のインターネットは不要なのか?それとも必要なのか?」という疑問が残ります。
そこで今回はこの疑問にお答えします。料金面や通信上の利便性など、加入した場合、加入しない場合のメリット・デメリットなどを詳しく解説いたします。
モバイル通信回線の特徴
現在、モバイル通信は、ドコモ、ソフトバンク、au、UQモバイル、楽天モバイルなどの電気通信事業者が、それぞれ設置している基地局から、常時発信している通信電波です。
これらの通信電波には、LTEというスマートフォンやiPhoneの契約に使われている通信電波や、WiMAXという、ポケットWi-Fiルーターやホームルーターなどに、使用されている通信電波があります。
LTEには、電波が曲がりながら進む性質があります。ビルなどの建物の障害物があっても、障害物を回り込むために、比較的繋がりやすい通信電波と言われています。一方WiMAXは、直進性の電波あるため高速で移動する乗り物内、くぼ地や谷などの低い場所や、ビルの高層階などの、極端に高い場所では受信しにくい性質があります。
モバイル通信回線のメリット
- 工事が不要
- 契約したその日から使える
- 自由に移動できる
モバイル通信回線のデメリット
- 通信が不安定になることがある
- 速度制限がある
LTEは、直近3日間に6GBを超えると、翌日1日間。WiMAXは直近3日間に10GBを超えた場合、翌日1日間速度制限が掛けられます。
固定インターネット回線の特徴
固定のインターネット回線は、NTTやKDDIなどの電話会社の他、ケイオプティコム・中部テレコミュニケーション・九州通信ネットワークなどの電力会社系や、ケーブルテレビ会社系の回線事業者などが敷設した通信ケーブル網から、ビルやマンション・戸建て住宅などに、直接通信配線を引き込みます。
固定インターネットによるWi-Fi通信は、モバイル通信回線に比べて、障害物による電波の劣化もなく安定した通信ができます。そのためWi-Fi機能付きの家電をリモート操作することなどにも向いています。
固定インターネット回線のメリット
- 通信が安定している
- 家電との連携に便利
- アンテナがなくてもテレビが見られる
固定インターネット回線のデメリット
- 工事が必要
- エリアによっては希望の回線事業者の契約ができない
- 戸建て契約の場合月額料が高額
携帯ショップで固定インターネット回線を勧める理由
なぜ、携帯ショップでは固定インターネットを勧めるのかと言うと、Wi-Fi通信をさせるためです。Wi-Fi通信をさせる理由は、大きく分けて2つあります。
1つ目は、通信が集中する時間に、モバイル通信回線が込み合い、通信が繋がりにくくなることがあるため、安定した固定インターネット回線のWi-Fi通信を利用し通信の停滞を回避するためです。これにより、固定のインターネット回線は、渋滞しやすい道路を迂回させるためのバイパスのような役割をします。
2つ目は、スマートフォンやiPhoneは、定期的にソフトウエア更新が必要になりますが、その際、Wi-Fiにつなぐ必要があります。そういった意味でスマートフォンやiPhoneの通信は、自前のモバイル通信だけでは完結できないということが言えます。
固定インターネット回線をお得に利用できる条件
しかし、固定インターネットの契約をすれば、余分な月額料金が発生します。そこで、携帯キャリア各社が設けている割引制度を利用します。
docomoのドコモ光セット割、Softbankのおうち割光セット、auのスマートバリューなどですが、これらの割引の適用には一定の条件があります。このような割引を適用することでお得になるのは4人以上の家族と言われています。
そこで、月間の利用料金がおよそ6,000円として割引適用によりお得になるのはどういったケースなのかを、auのスマートバリューを例に一般的な4人家族のケースで説明いたします。
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スマートバリュー(家族割プラス)の適用をするには
スマートバリュー(家族割プラス)の適用条件
- 対象の料金プランに加入していること
- スマートフォンと固定インターネットの契約住所が同一住所であること。
2019年10月以降の開始された新料金プランでは別住所の契約であっても同一の家族割加入により最大10回線まで適用になります。ただし、4回線以上は家族関係証明書類が必要。
別住所の契約でも、スマートバリューが適用される料金プラン
- ピタットプラン 5G:550円割引/月
- ピタットプラン 4G LTE:550円割引/月
- 新auピタットプランN(新規受付終了):550円割引/月
- 新auピタットプラン(新規受付終了):550円割引/月
ただし、上記の料金プランは変動制の料金プランとなっており、ギガ利用量が1GB未満の場合は割引対象外です。
- データMAX 5G:1,100円割引/月
- データMAX 5G Netflixパック:1,100円割引/月
- auデータMAXプランPro:1,100円割引/月
- auデータMAXプラン Netflixパック:1,100円割引/月
- auフラットプラン25 NetflixパックN:1,100円割引/月
- auフラットプラン20N:1,100円割引/月
- auフラットプラン7プラスN:1,100円割引/月
上記の料金プランは定額制の料金プランとなっており、ギガ利用量問わず割引対象です。
(例)4人家族での料金シミュレーション
固定インターネット回線のWi-Fi環境がある、お父さん・お母さん・同居の子供さんと、1人暮らしでWi-Fi環境がない子供さんの、4人家族のケースを例に解説いたします。
①父親(通話は少ない、通信は5GB前後)
- auフラットプラン7プラス:5,480円
- 通話定額ライト:550円
- スマートバリュー:-1,100円
- 家族割プラス:-1,100円
- 合計:4,378円
➁母親(通話は少ない、通信は主に自宅のWi-Fiを使い1GB未満)
- 新auピタットプランN(~1GB):3,278円
- 通話定額ライト:550円
- スマートバリュー:対象外
- 家族割プラス:-1,100円
- 合計:2,728円
➂次男(親と同居、通話はLINE通話、通信は主に自宅のWi-Fiを使用)
- auフラットプラン7プラス:5,480円
- スマートバリュー:-1,100円
- 家族割プラス:-1,100円
- 合計:3,828円
④長男(1人暮らし、部屋にWi-Fiがないためデータは大きいプラン)
- auデータMAXプランPro:8,228円
- 通話なし:0円
- スマートバリュー:-1,100円
- 家族割プラス:-1,100円
- 合計:5,480円
⑤auひかり(ずっとギガ得1年目)
- ネット:5,100円
- 電話:550円
- 合計:5,600円
一般的な4人家族を例にシミュレーションですが、別住所に住んでいる子供さんも同一のスマートバリューグループに組み込んだことにより、固定インターネットの契約5,600円に対し、「スマートバリュー」だけで3,000円値引き。さらに「家族割プラス」で4,000円値引きになります。
スマホ4台と固定インターネット回線で、月額料金は21,020円となります。
まとめ
今回は、分かりやすい4人家族を例にシミュレーションしてみました。このケースは固定インターネットの回線契約は加入するべきです。
また、この家族の子供さんの1人は、Wi-Fiを使えない環境のため、データMAXProという契約ですが、固定インターネット回線の契約をせず、ソフトウエア更新の時にショップに駆け込むか、誰かにWi-Fiをかりなければなりませんが、実際モバイル通信のみの契約にされる人も多いです。
家族割そのものがない場合にどうすれば良いかは、住まいが戸建てなのか、集合住宅なのか、また、通信をどこで、どのくらい使うかによって、固定インターネット回線か、WiMAXルーターの契約をしてスマートバリューを適用する。はたまた、もうWi-Fiなしで、データMAX系のプランや月額6,000円で契約できるauフラットプラン20Nシンプルなどの契約をするなど料金のことを考えれば、ケースバイケースです。
しかしながら、iPhoneを使っているのなら、実際のところバックアップや復元などの際もWi-Fiへの接続の必要になります。Wi-Fiがないと不便に感じることが多いため、iPhoneを使っているのならWi-Fiの使える固定インターネット回線か、WiMAXルーターの契約をお勧めいたします。
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知って得する!
オンラインショップで購入すると、頭金(相場5,000円~15,000円)がかからないため、店頭よりも安く購入することができます。さらにドコモは事務手数料(2,000円もしくは3,000円)もかかりません。
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