塾に通わせているのになかなか成績が上がらない、今のままの塾でいいのだろうかと考えている親御さんは多いのではないでしょうか?
今は高額な塾も増えてきています。高いお金を払っているのに成果が出ないのでは、通わせている意味があるのだろうかと思ってしまいますよね。また、塾に通わせたいけど、どういった塾に通わせていいか分からないという親御さんもいらっしゃるのではないでしょうか?
私は家庭教師、高校教員、塾講師、塾の校長と長年にわたり教育業界で働いています。多くの生徒を見てきた経験から、なかなか成果の出ない塾の特徴やこれから塾に通わせたいとお考えの方必見の「塾選びのコツ」について説明します。
これでは意味がない!成績が上がらない塾の特徴3つ
「塾に通っているのに成績が上がらない!」これは、よくある悩みのひとつです。
現代の子供たちに一番身に付かなくなってしまっている力をご存知でしょうか?それは、「考える力」と言われています。
学力テストの結果からも見て分かるように、日本の子供たちは自分で考え、学んだことを活かして応用するという力が急激に低下してきていると言われています。学校のテストでも計算問題はできるけど、文章問題になると急にできなくなってしまう・・・という生徒さんは多いのではないでしょうか?
これはまさに、「考える力」の低下が引き起こす一番の問題です。
マンツーマンの個別指導がメインの塾
「え?!マンツーマンが一番良いんじゃないの??」と思ってしまいますよね。違うのです。実はこのマンツーマン個別指導が一番危険なのです。
上記で説明しているように、学力向上には「考える力」が一番大切です。しかし、なぜ考える力が低下しているのか。それは「教わりすぎている」からなのです。分からない問題は塾の先生に聞けばいいや、答えを見ればいいやと、自分で考えることをしなくなっているのです。
マンツーマンの塾に通ってもなかなか上がらない生徒さんの特徴は「自分で考えようとしない」ことなのです。
集団授業型の塾
学校の授業についていけない子供たちが、集団授業型の塾に通ってもなかなか成果は出ません。
もともと学校の授業についていけていないのにも関わらず、集団型の授業に参加しても、周りの生徒についていけず結局置いてけぼり・・・なんてことが多いです。
中には、「ついていけない生徒には補習授業をします!」などという塾もありますがそれでは、はじめから集団の授業を受ける意味がありません。補習授業を受けると周りの生徒にも見られてしまい、屈辱的な思いをして勉強の意欲を失ってしまう子供も多いです。
集団授業型の塾は、学校の授業をしっかり理解できていて、もっと難しい内容や更に上を目指すようなタイプの子供にはぴったりですが、そうでない子供たちには向いているとは言えません。
家庭教師派遣型の塾
「家庭教師を派遣して自宅で丁寧にお教えします。」といった塾にも成績が上がらない危険があります。
自宅まで先生に来てもらって、分からない箇所を教えてもらえるなら成績が上がるんじゃないか?と思う親御さんが多いかと思いますが、実は逆なのです。
家庭教師の場合、家まで来てもらうので生徒は完全に受け身になります。塾まで自ら出向いて行くほうが、子供にとっても「これから勉強しに行くんだ!」と気持ちも高まりますが、家庭教師はいつも自分が生活している空間での授業です。
人間普段と同じ環境ではなかなか気持ちにスイッチが入らず、同じ内容の学習をしたとしても環境の違いでは頭への入り方がかなり違います。
自分から勉強しようという気がない子供に対して、家庭教師を付けたがる保護者はとても多いのですが、家庭教師を付ける前に、まずは自分から勉強をしようという気持ちになるようサポートいていくことのほうが最優先です。
上記の3スタイルが全て悪いわけではありません。
中には「考える力」を伸ばしてくれる素晴らしい塾はたくさんあります。まずは「子供のためになっている塾なのか?」ここをしっかりチェックしましょう。
一番成績の上がる塾ってどんな塾?
個別指導でもなく、集団授業でもなく、家庭教師でもない塾・・・そんな塾あるの?と思った方は多いかもしれません。
上で紹介した塾が必ずしも成績が上がらないわけではありません。ただ、成績が上がる生徒と上がらない生徒がハッキリ分かれてしまっているのが、上記のような塾です。
できるだけ自分で考える力が身に付き、しかも子供が楽しく通って成績も上がる塾のスタイルを紹介します。
自学自習を大切にしている塾
勉強で一番大事なのはなんだか知っていますか?
一番大切なのは塾や学校・予備校で分かりやすい授業を受けることではありません。授業を受けても得られるのは学力ではなく「理解」だけなのです。
学習内容を理解するだけでは実際に問題は解けないですし、応用問題・文章問題は全く手が付けられません。しかし、学校や上記で上げた塾のスタイルでは「理解」をさせることだけの授業でしかありません。
理解したことを応用し、実際に問題を解決して本当の「学力」は身についていきます。現在、授業をせずに自学自習を徹底的に管理する塾が増えてきています。
実際、内容を理解するための授業というのは参考書やネットで調べればほんの数十分で済むことなのです。しかし、塾や学校では1単元進むのに最低80分程度はかけています。理解することにばかり時間をかけて問題を自分で考えて解く時間が短いため、成績が上がらないのです。
では、「自学自習を家でやればいいのか!」と思うかもしれませんが、自分だけの力ではどの問題から手を付けて良いかもわかりませんし、誰かに管理されないと怠けてしまうのが人間です。
自学自習を徹底的に管理してくれる塾を探しましょう!
ICTなどを活用し、子供が自分から通いたいと思える塾
ICTとは
情報・通信に関する技術の総称。従来から使われている「IT(Information Technology)」に代わる言葉として使われている。海外では、ITよりICTのほうが一般的である。
コトバンク:ICT
PCやスマートフォン、タブレットで授業を行う塾も最近では増えてきています。その主な理由として、現代の子供たちは映像から学習することにとても慣れています。
生まれた時から、スマートフォンやテレビに囲まれて育っている子供たちですから、映像を見て学習する能力が十分に備わっています。上記でも述べたように、授業は理解さえできればわざわざ人間が何時間もかけて行う必要は全くありません。むしろ、ストレスなしで短時間で理解できた方が脳への定着も早いですし、問題を解く時間を増やすことも出来ます。
授業はPCやタブレットで素早く行い、学習したことを使って残りの時間でプリント学習や、問題集に取り組む画期的な塾も増えてきています。実際、そういった塾が成果を上げてきているのも高校や大学の合格実績からも事実です。
自学自習型の塾やICTを活用した最先端の塾は増えています。ぜひ、お子様にあったスタイルの塾を探してみるのはいかがでしょうか?