ホワイトBBとは、ソフトバンクユーザーだけが契約できる、格安のADSL回線です。「Yahoo! BB ADSL」もありますが、これのソフトバンク版のようなものです。
自宅に固定電話の回線を引いている人なら、月額1,886円でインターネットが自宅に引けます。しかし、ホワイトBBもYahoo!BBも、2019年2月28日をもって、新規受付を終了いたします(現在開通済みの人はまだ使えます)。
「今さらADSLなんて・・・」と思うかもしれませんが、実はこのホワイトBB、もしかしたら光回線よりも料金が安く、Wi-Fiも使えるので、意外と快適だったりします。
今月ならまだ間に合う、「ホワイトBB」「Yahoo! BB ADSL」の特徴とメリットについて解説します。
ホワイトBBは毎月の料金が安い!
ホワイトBBの月額料金は、「通常タイプ」と「電話加入権不要タイプ」の2種類があります。
自宅にアナログ固定電話の回線を引いている人は「通常タイプ」、固定電話を引いていない人は「電話加入権不要タイプ」での申し込みとなります。
ホワイトBBは、固定電話を引いている家庭のインターネットが驚くほど安く契約できます。しかも、このホワイトBB、なんと「おうち割 光セット」が適用できます。
最大2年間ではありますが、SoftBank AirやSoftBank 光と同等で、スマートフォンの料金プランが、ウルトラギガモンスター+もしくはミニモンスターの場合、毎月1,100円割引になります。
対象のスマホ回線が2回線あれば、ホワイトBBの月額料金は「おうち割 光セット」でほぼ相殺できてしまいます。
参考:ホワイトBB
そもそもADSLってどうなの?
参考までに、SoftBank 光やドコモ光の速度は最大1Gbpsです。ホワイトBBの速度は、最大50Mbpsです。最大速度で比較すると20倍位の違いがあります。
でも、ちょっと待ってください。
ドコモ光やSoftBank 光でも、インターネットが遅すぎて使い物にならないという声はあちこちで上がっています。ちなみに、速度が遅いと言われるADSLでも20Mbps以上の速度がでて、快適に使えているという声もあります。
これはいったいどういうことなのでしょうか?
光とADSLの違いは何か?
光回線が遅い理由は一概には言えませんが、理由の1つに回線の混み具合の問題があります。光ファイバーで物理的な線で回線を引いている光回線ですが、基地局までの距離の影響が少なく、速度が出やすいというメリットがあります。
しかし、同じ地域でたくさんのユーザーが同時に使うと、回線が混み合って速度が出にくいというデメリットがあります。
年々、ドコモ光やSoftBank 光は利用者も増え、使用されるデータ通信量は増加しています。「光回線は、混み合い過ぎて飽和してきている」という問題を抱えているため、速度に不満を持つユーザーは今後も増えていく可能性が高いです。
自宅のWi-Fiで通信するより、4G回線を使ったほうが快適になったという経験がある人も多いのではないでしょうか?
一方、ADSLは電話回線と同じ銅線を使って回線を引いています。電話加入権があると月額料金が安くなるのは、この銅線があらかじめ整備されているためです。
ADSLの回線は、基地局からの距離が離れると劣化しやすいというデメリットがあります。
ただし、光回線と違い、現在ADSL利用者は明らかに少数派です。また、基地局との距離が近ければ、光回線よりも快適に使える可能性があります。少なくとも混み具合の問題はほぼ無視していいので、問題は基地局からの距離次第という事になります。
利用者が減り、新規受付を終了する今だからこそ、逆に「ADSLが快適に使えるかも?」という考え方もありでしょう。
縛りのないインターネット契約って信じられますか?
ホワイトBBは、ソフトバンクが取り扱っているADSLのサービスです。
そのため、「縛りや違約金が高額なのでは?」と感じるかもしれません。ですが、ホワイトBBには2年縛りがないので、いつ解約しても違約金は取られません。光回線の場合、解約時に工事費の残債が残っていると一括で請求されます。
ホワイトBBにも事務手数料80円の60回払いが発生していますが、実は途中で解約した場合、事務手数料の残債の請求は発生しません。
信じられないかもしれませんが、ホワイトBBはいつ解約しても違約金はかかりません。解約の手続きはソフトバンクショップで受付できます。
例えば、「開通してみたら思ったよりもスピードが出ないから1ヶ月後に解約した」というケースでも違約金はかかりません。
他の光回線と比べると、契約後のリスクがほとんどないというのは、ホワイトBBの大きなポイントです。
2019年2月で終わってしまうのは残念ですが、現在インターネットを引いていない人、現在の光回線が遅すぎて使い物にならないという人は、ホワイトBBを検討するのもありかもしれません。
ADSLのデメリットとは?
ホワイトBBのメリットについて解説してきましたが、全ての人にとって快適な通信速度が維持されるわけではありません。メリットだけでなくデメリットもあるの、こちらも確認しましょう。
ADSLのデメリットまとめ
- 基地局からの距離が遠いと速度が安定しない。
- 設置工事が必要。
- 上りが遅い。
申し込み時には、基地局からの距離を確認したほうがいいかもしれませんが、快適に使える距離の目安は2km以内なので、参考にしてみてください。
- NTT東日本:電話回線の線路情報
- NTT西日本:線路情報開示システム
ホワイトBB申し込み後は、設置工事があります。これは、家に電話の固定回線がある人でも同じです。光回線も立ち合い工事がありますが、ホワイトBBも工事があります。
最後にホワイトBBの場合、上りの最高速度が3Mbpsと、かなり遅いです。
インターネットを使う時、Youtubeを見る、インターネットを閲覧するなどは下りなので、問題はありません。上りは、写真などをクラウドに保存する場合や、ブログや動画をインターネットにアップする時の動作です。
これらを頻繁に利用する人にとっては、ホワイトBBは不向きと言えるでしょう。ちなみに、設置工事が嫌だという方は、SoftBank Airや持ち運びができるモバイルWi-Fiルーター(WiMAX)が人気です。